お施主さんと一緒につくる家
こだわるのはお施主様であって、大工ではない。
2003年にホームページを立ち上げ、そのホームページを通していろんなお施主様との出会いをいただきました。本当に感謝しています。そして、そのお施主さんたちからいろいろ教えてもらいました。
窓口がすべて「私一人」であることが特別だということ
打合せから見積もり、図面作成、工事、メンテナンスまですべて私が担当します。
営業さん、設計士、現場監督、職人さん…たくさんの人が関わることで、上手く要望が伝わらなかったりするそうです。
ただ、私一人であることのデメリットがあります。工事も私が現場に出て施工しますので、年間何棟もできません。ゆっくり順番に家をつくります。そのため、何か月も待っていただくこともあります。
もちろん、他の大工さんにお願いすることも可能です。しかし、ずっと大工としてやっていきたい私は、お施主さんと一緒にゆっくり家づくりをしたいのです。
工事が始まってから現場で決めてもOKというのが特別だということ
ハウスメーカーなどでは、自分の家の工事であっても現場には立入りできないこともあると聞きました。工事着工前にすべて決めてあり、監理もきちんとしているので現場に来る必要が無いと…。果たして、そうでしょうか?
お施主さんが図面だけでどれだけイメージできるでしょう?より分かりやすく…と木組みの模型も作りますが、細かい部分は現場で実物を見ないと絶対に分かりません。細かい部分は現場を見ながら決めればいいし、可能な限り変更もできます。「ここにニッチが欲しい」「ここに棚が欲しい」「スイッチの位置はやっぱりここがいい」など。
そうして、完成が近づいてくると多くのお施主さんが言います。「この家に会う家具が欲しい」って(笑)。「え?家具も?キッチンも?洗面台も作れるんですか?」と驚かれますが、木でつくるものであれば、何でもつくります。そんな会話をするために、現場にいっぱい来て、見てほしい。
「それは無理です」と言わないことが特別だということ
それぞれの人が自分の生き方・暮らし方を愉しめるようになりました。それを叶えるための情報も溢れ、選択肢も無限にある時代です。そんな時代に「無理です」と言われることは悲しいですね。物理的不可能だったり、構造的に危険だったり、プロとしておすすめできないことはきちんと説明します。しかし、それ以外は叶える努力をしたいと思っています。
また、情報が氾濫しています。自然素材、エコ、太陽光発電、断熱、省エネ、スマートハウスなど…。誰の言葉を信じますか?私は「お施主さん自身が勉強し、決めること」だと思っています。もちろん、プロとしてのアドバイスができるように、私自身も常に最新情報を勉強しています。一緒に考えましょう。
自分のことは自分で決めて、家づくりを楽しんで欲しい。お施主さんが望むことなら、それを叶える最大の努力をします。望んでいないことはやりたくない。私の家ではなく、お施主さんの家です。喜んでいただけなかったら、何にもなりません。
リフォーム工事は予定工期より早く終わることが特別だということ
住みながら行うことの多いリフォーム工事。気を遣うのはお施主さんではなくこちらです。9時~5時、いかに毎日の生活の邪魔をしないように工事をするかを考えつつ、工程表より早く終わらせる。そうして、掃除が一番大事。
水漏れ、雨漏り、屋根・外壁の修理や塗り替え、便器や洗面台の取り換えや、建具の修理など、誰に頼みますか?電話帖を出して、インターネットで…探すのは面倒ですよね?私で十分です。実は桜小川建築ではリフォーム工事の依頼は多く、新築のお施主さん以外だった方のリピート率も高く、ご縁が広がっています。
終わりに…
楽しい時間はそんなに長くありません。家づくりは一生のうちに何度もない楽しい時間です。是非、楽しんで!考えないと!自分で考え、こだわって作った家は愛着も沸き、大事にします。
「早く家に帰りたい」
「快適すぎて家に引きこもりがちになる」
「なぜか、孫たちが集まってくる」
「子どもの友達も走り回って大変(笑)」
「大黒柱に比べの跡が刻めるね」
「木と土の匂いが我が家の匂いになるよね」
家をつくるのは大工であり、あなたでもあります。一緒につくりませんか?毎回、目指しているのは「お施主さんの100%の満足」「100点満点の家づくり」です。私だけでなく、いろんな職人さんたちと共にお手伝いします。それぞれが責任と覚悟を持って、一つ一つの新築工事や、リフォームに挑みます。
追伸…
大工って、実はいろんなことができます。「庭を駐車場に!」「倉庫を解体してほしい」「鳥居を作ってほしい」「車いす用のスロープを作ってほしい」「お店をリフォームしてほしい」「ちっちゃい小屋が欲しい」「鳥小屋を作ってほしい」など、ダメ元で(笑)お電話ください。弊社は四日市市桜町に根をおろし、お施主さんと共に考え・つくり・暮らし、歳をとり、語り合っていきたいと思っています。
2015年2月吉日
有限会社桜小川建築
代表取締役 小川賢一